80年代、アバや、ビリージョエル、シカゴに、TOTO・・・色んな海外ポップスのレコードを聴いていた。
あの頃、私ときたら、英語で歌っている歌手は、すべてアメリカ人だと思っていた。・・・
スウェーデンが生んだ偉大なアーティストの”アバ”だって、アメリカ人と、当時勝手に思い込んでいた。
でも、最近、アメリカ人はアメリカ人で、たとえば、一番近いような気がしているイギリス人ともまったく違うということをつくづく感じるようになった。いや、アメリカとイギリスはまったく違う、と言うほうが正確だ。
アメリカは、何と言われようが、大量消費の国だ。すごく早いリズムで、経済効率がすべてにおいて優先する。どこまでも、合理的に物事をスピーディーに進めていく。ここまでやるか、というくらいに、トラディショナルなものから放たれている。(そういう気がしている)
アニメだって、「カーズ」や、「シュレック」、ディズニーアニメを見ると、そこは、カジュアルとフランクな世界、堅苦しいお行儀は抜きだよ! って言いながら、どこまで行くの?って感じがする。
それに比べて、イギリスは、古き良き伝統も、お行儀よく守ろうとしているところがある。金融の中心になってきたと言っても、ロンドンは、映像で見る限り、まだまだトラディショナルで美しい。
アニメだって、「機関車トーマス」 である。
どこか、ディズニーアニメにはない、のんびりとしたムードでお行儀が良い。
イギリスでは、上質のコートを買って、代々孫末代まで使い込んでいったりするらしい。家具や骨董品的な日用雑貨も、結構、古いものが使いつがれたりしていると聞く。
大量消費、大量廃棄、のアメリカ文化とは一線を画しているようだ。
もうすぐ、冬将軍がやってくる。新婚当初、お小遣いをはたいて衝動買いしてしまったイギリス製の私のオーバーコートは、早20回近く冬を乗り切って、まだまだ現役である。(ま、12万円が半額という、ちょっとせこい買い物だったけど)
確かに、イギリス製のこのオーバーコートは、何年たっても相当に暖かで、へたらない。仕立てが抜群である。思い入れもあるから、ちょっと高いクリーニング仕上げをオーダーするからかもしれないけれど。
最近、アメリカ式の合理的かつ、消耗品的な暮らし方より、イギリス式の暮らし方がいいんじゃないかな・・・と思う。できるか、と言われると、ちょっと自信はないけど、良いオーバーを、長く大切に使っていくようなそんな暮らしをしたいと思っている私です。

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