マックのアイパッドは医療界には、まだまだたいした影響を起こしているようには見えません。
でも、アイパッドの出現は、出版界には恐怖をまきおこしているようです。電子書籍の可能性が飛躍的に伸びたからです。
アイパッドは、グーテンベルク印刷機によって幕を開けた出版界を駆逐してしまうのでしょうか?CDに、レコード盤と長岡針(レコード針の独占企業)が駆逐されたように・・・・
フランス文学者の鹿島茂さんが面白いことを書いてました。
映画によって舞台演劇は駆逐されたか?テレビによって映画は駆逐されたか?
答えはノー。大衆文化的、消耗品的作品の多くは、テレビに取って代わられたけど、芸術性の高いもの、いわゆる消耗品的ではないもの、それは立派に存続した。
逆に、映画であるなら、映画館で流行ったものだけが、確実に、テレビ、DVDで,もてはやされる現象がおこっている。
こういう経験を踏まえると、電子書籍は、内容は2の次。
大衆文化をむさぼりつくす媒体になる。でも、すぐれた作品や、電子書籍で読み飛ばしていくのはちょっと難儀な研究所や専門書などのコアなものはやっぱり本として残る。
まあ、要約するとこんな意味のことを言われていました。
となると、書籍になる、ということは、ある意味ステータスだということです。
でも、本は今よりずっとレアになるので、価格も上がり、ちょっとした古書市に並ぶお宝本みたいな位置づけになるかもしれません。
そうなると、「私の作品は”本” になった」 という言葉のニュアンスは、アマチュアがとりあえず作家になれた、という程度の意味から、私の作品は殿堂入りした・・・みたいな意味合いになるかもしれませんねー。
本好きには、気になる行く末です。
アイパッド、ちょっと気になります。ま、でもたぶん、買っても使いこなせなないだろうし、そーっと模様眺めしているさち先生でした。
コメント