旅の出会いは色々


     飛行機で、母と親戚の家にでかけました。年老いた母は、意を決しての遠出。私も、飛行機を使うのは何年ぶりです。チケットをなくしたり、時間に遅れたりすることなく、ちゃんと着かなければ。ちょっと気負ってます。


     そんな気負いをよそに、この度は、色んな方の人情にふれる旅になりました。

    のっけから、西新の地下鉄で、小さな西南小学校の生徒さんが近寄ってきました。
    「おばちゃん、持ってあげる!」 
    と言うが早いか、私の荷物を、階段上からホームまで下ろしてくれました。今時、そんなことを表だってできちゃう小学生がいるのね! 感動です。

    羽田につくと、目的地までは果てしなく、山手線やらなんとか線、二つも乗り換えです。乗り換え駅では、ものすごい人の波。足の遅い母は、すぐに、人並みに押し出され、すみの方を、必死で私に着いてくる。まるで、大河を渡っているようです。
     なんとか、ホームまで来て、来た電車に飛び乗りました。でも、表示を見ると、目的の駅がないような。私たちは、あわてて降りました。すると、電車の中から、若い女性が降りてきて、
    「この電車○○駅に行きますよ。」
    と教えて下さいました。私たちが、騒動しているのを見て、親切に間違いを教えて下さったのです。

    再度電車に乗ると、今度はその騒動を見て、隣にいた年配の方が声をかけてくださいました。
    「どちらから、おいでになったのですか?」
    それをきっかけに、目的地に着くまで、その見知らぬ方と、色んなことをおしゃべりさせていただいたのです。
    それに、母を連れ立っていたので、何度も、乗り物の中で、席も譲っていただきました。ほんとに恐縮です。

    良い旅でした。東京は大都会。みんな個人主義で、もっと殺伐としているのかと勝手に思いこんでいる田舎物です。旅の始まりの小学生から、電車の中の人々まで、思い出すたびに、心がほっかりなります。

    さて、しかし、その中で、ほんとに、とても気分の悪い思いを一度だけしました。福岡の手荷物検査のところで、私は、もたもたしてしまったのです。悪気があってのことではなく、久しぶりの飛行機だったので、係官の指示する意味がよく伝わらなくて、彼の思いとは違う動きをしていたようです。係官の彼は、あからさまにいらいらした様子で、
    「かごに荷物を入れる!」
    と同じことを連呼します。そのとおりにしても、彼は、ますます連呼します。どうも、上着を次のかごに入れるとか入れないとか、微妙な違いを私が理解していないということのようでした。
    (今だによくわかりません。)まるで、勉強のできない子に、先生が、強い口調で同じことを連呼するみたいな感じ。

    ほんと感じ悪かったです。とても若い男性でした。飛行場なんて、非日常の空間です。旅が楽しくなるか、楽しくなくなるか、ちょっとした人とのかかわりで決まってくることだってあるのだけど、そんなこと考えたこともないのでしょう。彼は、一見単純作業に見える自分の仕事に無感情で臨んでいるのかも知れません。
    もたもたして、混乱している乗客を見たら、ちょっと、言い方を変えるとか、わかりやすい言葉を言い添えてあげるとか、気持ちさえあれば、何かできるでしょう。

    彼は、仕事へのこんな取り組み方を、この先ずっと続けていくのか、と、なんだか心配にさえなります。
    他の親切な方々からの素敵な思いとは正反対の、とてもいやな感じ。

    でも、ふりかえれば、自分も、毎日の仕事はついルーティンになって、多くの出会いをぶちこわしにしているかもしれませんよね~。気をつけましょう。
    出会った人は何かの縁。やはり、大切にしたいものです。




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